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どうぶついろいろかくれんぼ&うえきばちです
2014年05月17日

絵本の記憶、子どもの気持ち
2014年05月14日
昼間は、ぽかぽかとあたたかい日が増えましたね。
近所を散歩していると、スミレやたんぽぽなど野の花が咲いていて、
とてもきれいです。
さて、絵本の紹介をさせていただくようになって、一年が経ちました。
今回は、子どもたちが絵本をどう受け止め、考えているのかをかいま見ることのできる本をご紹介します。
『絵本の記憶、子どもの気持ち』
山口 雅子 著/福音館書店
著者は、子どもと本の橋渡し役として長く活動されている方です。
女子大学で学生に「幼いころ好きだった絵本」
「思い出に残っている絵本」についてのレポートを出題。
学生たちが書いたレポートを紹介しながら、子どもと絵本の結びつきについて、
やさしく説明されています。
『あの焼きたてのカステラは、いい匂いがしてくるようで、
本当に食べられるような気がした』
『巨大なケーキを作るという話に、たちまちひきこまれてしまい、
よだれを飲みこみながら必死に聞いていた気がする』
といった、絵本を読んでもらったときの気持ちが書かれたもの。
『寝る前の「絵本タイム」が、唯一母を自分のものとして独占できるときでした。
(中略)きっと、私は小さいころ“私だけのお母さん”がほしくて仕方なかったのです。それが得られる束の間の“絵本タイム”への架け橋だったからこそ、
この絵本は私の宝物だったのでしょう。』
と、母親と一緒に過ごしたいという気持ちを絵本が叶えてくれた幸せを綴ったもの。
どのレポートも子どものころの素直な気持ちが書かれていて、
絵本を読んでもらうことが子どもにとって貴重な体験なのだということが実感できます。
子どもたちが大人になったとき、どんな絵本をどんなふうに思い出すのかな?と楽しみになってくる一冊です。
※毎月1回、アール・キャリア・スタジオさまのメルマガに、絵本の紹介を掲載させていただいています。
※今回の記事は「アール・キャリア・スタジオNEWS」2014年4月19日号より転載しています。